2010年9月15日水曜日
北アルプス、燕岳〜常念山脈縦走(3)
雨は降り続き、朝もなお土砂降り。風が全く無い分、横尾まで下りてきていて正解だった。起きたのは良いがテントを雨の中撤収するのが面倒臭すぎる。ボケーと30分程たったところで撤収開始。ザックをトイレの前のベンチに避難させて、ペグを抜いてってところで異変が。ペグがぐにゃーって曲がってる。しかも、4本も!昨日雨の中に急いでペグを打ったから全く気づかなかった。
梓川の横の登山道というか林道をひたすら上高地に向かって歩く。こういった平坦な林道はいくら急いでも走らない限り、コースタイムは縮まらない。ストック(トレッキングポール)があるとうまく荷重が分散されてこういう道は異常に早く歩くことが出来る。何度も抜いていくストック持ちの人がうらやましくなる。
徳沢園。ここのテン場は昔の牧草地のなごりらしく全面綺麗な芝生。上高地から近いこともあり、キャンパー達がどうだどうだと自慢のテントを広げていた。土日の坊ヶツルの雰囲気と似ている。
明神館。子供の頃によく行った、香椎宮が何故か頭に浮かんだ。ここは奥に穂高奥宮や明神池がある。が、風呂に入りたくて仕方がないので通り過ぎる。
ひたすら、上高地を目指す。
上高地ビジターセンターに到着。そこで面白い商品を発見。「河童の涙」。上高地は河童がすんでいるらしいんだけど、その涙。これは梓川に捨てられたウイスキーの瓶など、ガラスの破片を集めたもので、それを環境問題、登山者のゴミ問題を訴える目的で販売されている。100円。ゴミを売るという発想は全く思いつきませんな。
バスセンター周辺に到着。上高地って山岳リゾートなんだと勘当する。宿泊料金の高いホテルばかりが森の中に軒をつらね、観光客も沢山。そのせいか、施設も整っていて荷物預け所なんてのもある。着替えをザックから取り出し、預ける。早口で何しゃべってるか分からないがとても愛想の良いおじさんが受け取ってくれた。
観光案内所で近くの外来入浴ができるお風呂を紹介してもらい、バスセンターから帝国ホテルに向かう途中にある「上高地アルプス山荘」で入浴。二日ぶりのお風呂は最高!浴場は3~4人入れる程度の小さな物だったが、誰もいなく貸し切りだったのですごく良かった。もちろんシャンプーも石けんも使えます。
その後、バスセンター2Fの食堂で昼食を食べ、バスで新宿に向かい吉祥寺の友人宅で一泊。焼き肉食べた。店の名前は覚えてないけど、付けだれが無く唐辛子オンリーと言うお店。美味しかった。次の日は羽田に行き、福岡に帰る。(ほんで次の日は電車とバスを乗り継いで長者原登山口からすがもり越えで山荘に帰った。我ながらタフな休暇だった。)
ほかの写真はこちらから!
http://www.flickr.com/photos/okushidasan/sets/72157624885755427/
2010年9月14日火曜日
北アルプス、燕岳〜常念山脈縦走(2)
山行二日目の朝。若干二日酔い。お決まりだ。5:30に食堂で朝食をとり、6:30にいざ出発。今日の行程は槍の分岐から大天井岳&常念岳方面に抜け、蝶ヶ岳ヒュッテのテン場にてテン泊。地図上のコースタイムで言うと、軽く10時間越えのロングトレイル。台風は日本海にある高気圧のおかげで九州あたりで停滞気味。もしかしたら、どこかでエスケープするかもしれないと言ったところ。
尾根道を進むと、富士山のお出迎え。何度見てもでかい。いつかお鉢の中から空を眺めてみたい。
雲の層が2000m後半から3000mくらいを上がったり下がったりしていて気分がすぐれない。このメジャーな表銀座縦走コースは槍・穂高の展望が有名なんだけれども、全くみえる気配もない。台風の影響か、次第に風が強くなり、あっという間に暴風に。もうちょっと体重があると少しは尾根道歩きで安定するのに…とか考える暇もなく、写真ではわかりにくいが普通に身体が浮くほど強い。
大天井岳が見えてきた!
切通岩と喜作レリーフ。唯一のクサリ場。
工事中の大天荘にザックを置き、大天井岳をピストン。荷物を置くとやっぱり身体がフラフラ。軽い。
大天荘を離れ少し進むと猿発見!襲われるかも、と心配したがあっという間に逃げていった。
緩やかな下りの尾根道だったため、ここしかない!とペースを上げる。するとコースタイム3時間のところを1時間ちょっとで常念小屋に到着。常念岳の山頂はこの有り様。全く楽しくない!爆
ガレ場の急登を登り、山頂に到着。展望は皆無!昼を過ぎていたので、カロリーメイトと下界で買ったナッツ類、最近お気に入りののピュレグミを昼食代わりに食べ、蝶ヶ岳方面へ下る。
途中に2度ほど通り過ぎる樹林帯。途中の草むらは高山植物の宝庫。そしてとうとう雨がしとしと降ってくる…
蝶槍を越えて、横尾分岐。先ほどの雨はにわか雨程度で済んだ。あと30分歩けば今日の山行の目的地「蝶ヶ岳ヒュッテ」なんだけど確実に今晩は大雨だ。しかも今日みたいな天気に稜線上の小屋でテント泊はきっと暴風に巻き上げられて、楽しめたもんじゃない。これ以上思い出を崩すわけにはいかず、まだ14:30だったこともあり分岐に到着するとすぐに右にまがり、麓の上高地の奥にある横尾山荘方面に下った。
樹林帯を抜け、横尾山荘に到着。倒木が以上に多かった。温暖化の影響か、それとも雷か。いずれにしても気持ちの良いコースでは無かった。山荘は二年前に建て変わったばかりの立派な建物。槍・穂高方面の登山口でもあるため、土日は沢山のお客さんで賑わうのだろう。
テント場の受付を済ませ、テントの設営にかかる。アンダーシートひいて、テント広げて、フレーム入れってってところでとうとう雨が。フライシートをかぶせて急いで建てるが放置していたザックがびちょびちょに。カメラも少し濡れた。建てたテントに荷物を投げ入れペグ打ち終了。
外はザーザー降り。うまかっちゃん高菜味と残った汁でアルファ米を炊いて、行動食をポリポリ。エアライズの狭い全室に嫌気がさしそうだ。本日の夕飯終了。その後、山荘の売店で買ったビールをがぶがぶ。酔っぱらうとテントに落ちる雨の音も気にならなくなった。本日の寝床。おやすみなさい。
2010年9月12日日曜日
北アルプス、燕岳〜常念山脈縦走(1)
以前から、次の休暇は北アルプスにぶっ飛ぶ!と決め込んで、行ってきた北アルプス。
昼にくじゅうの山荘を下り、ゆふいんの森号で福岡の実家に帰宅後、テント道具などをせっせとザックに詰め込み、東京経由で松本のビジネスホテル泊。
朝方、JRで穂高駅到着。移動で疲れた身体を休めることもなく、駅前のアウトドアショップでガスを買って、登山口の中房温泉行きバスに乗り込む。
登山口で、登山届を書いていざ出発。目指すは燕山荘。
木々が生い茂る合戦尾根を歩く。
慣れっこだけど、ソロ山行はやっぱり寂しい。ひとりぼっちの動物にすぐ目がいく。
途中にある合戦小屋。スイカひと切れ800円。
森林限界を超えて、ガスの中から見えてきた燕山荘。
燕岳の尾根道に出ると目の前に広がる裏銀座の山々。ぜーんぶ登ったことある愛着のある山達。なぜか、あっちに行けばよかったと少し後悔。
チェックインを済ませ、美しい山肌の燕岳へ。
まるで海のような白い砂と、岩。
はじめてみた、高山植物の女王「コマクサ」。確かにこりゃークイーンだ。
となると、トウヤクリンドウは王冠をかぶった王様かな。
こちらは、その王様と女王様の宮殿。
休憩中の召使い。
小洒落た山荘に戻り、
喫茶コーナーで生ビールがぶ飲み。夕食後も、仲良くなった登山者と安曇野の夜景をみながらワインを頂く。
本日の寝床。蚕棚を独り占め。おやすみなさい。
登録:
投稿 (Atom)