2011年9月21日水曜日
彼女を連れて、思い出の北アルプス(3/4)
5:00朝食。ここの小屋は次の小屋まで行くのに距離があるのでその分他の小屋よりも朝食の時間が早い。朝焼けの黒部五郎岳と月を見ながら出発。マリンワールド海の中道のロゴのイメージに近い。今日の行程は来た道を引き返す途中に双六岳に寄って、鏡平山荘泊の予定。
小屋裏の急登を登りきって、賽の河原。黒部五郎岳と黒部五郎小舎の人達と会ってそうとう楽しかったのか、北アルプスの山歩きにも慣れてきたのか彼女の足取りが物凄く軽い。ニコニコしながら僕の前をテクテクと歩いて行く。
南の方向には笠ヶ岳と抜戸岳がばっちり見える!
三俣蓮華岳を過ぎて、双六岳に向かう尾根道の途中。穂になったチングルマが朝日に照らされてすんごく綺麗だったよ〜。
双六岳の山頂に到着。2860m。日本海側は雲海が広がり、これぞ山といった感じ!休暇に入ったさっぽんと入野さん、遊びに来た須藤さんと合流。記念写真を撮って槍ヶ岳方面の双六台地におりる。何故か僕が撮った写真だけサングラスをかけていた須藤さんに爆笑してしまった。
じゃーん!ここはその双六台地。山頂の眼下に広がる平坦な土地で、よく山雑誌の写真でも紹介されることの多い撮影ポイント。この麓に双六小屋があり、そこから樅沢岳を登って西鎌尾根をたどると「日本のマッターホルン」槍ヶ岳に行ける。黒部五郎小舎で働いてるときに一度槍ヶ岳までピストンしたことがあるが、双六小屋で働いているときは一度もいかなかった。それよりも赤牛岳や野口五郎岳、高天原まで足を伸ばしたり、黒部五郎岳に行くことが多かった。
双六小屋に到着!今日は鏡平山荘泊まりで時間も余裕があるので荷物も減らすために昼食!料理はめんどくさがりなので、山で食べるときは基本袋麺。それでもおなかがすくときは残り汁にアルファ米を入れて量を増やす程度。といっても、昼食すらとらないときの方が多いか。ナルゲンボトルにナッツ系のお菓子を詰め込んで歩きながらボリボリ食べる(双六小屋で働いているときに仲の良かったなおさん直伝)。
小屋のベンチで昼食をとっていると厨房から「タイスケー!!」との声が。厨房に顔を出すと支配人の陽さんがチャーシュー丼を二人分用意してくれていた!おなかいっぱいなんだけどほんとに懐かしくてうるうるしながら完食。
チャーシュー丼は双六小屋の従業員がたまに食べるメニューで昼食で売っているラーメンのチャーシューの端切れを大事にとっておいて貯まったら従業員で食べるのだ。
ヤマケイにもどーんと写真が載っていたのでここにもどーんと!笑(無かったはずの歯が埋まっている。あ、陽さん奥さんのお腹の中に子供がいるんだって!)
いきなり、「タイスケ!アツイ人が来た!」と陽さん。樅沢岳(槍ヶ岳の方向)から異様なオーラを発する一人の男性が下りてきた。100Lぐらいありそうなザックに荷物がぱんぱん。しかもサンダル姿(僕もくじゅうでは似たような格好で走ってるけど笑)。色は真っ黒に焼けて、体格は筋肉質だがひょろっとした感じ。目も紫外線で焼けて充血。まさしく山屋が言う「ネパール行ってきただろ?」的な人。しかし恐ろしく明るくて、話を聞くとお隣の笠ヶ岳山荘の従業員。この日は双六で10L以上の水を担ぎ、槍ヶ岳までおばちゃん達に水を配りまくっていたらしい。リアル三歩だ。歳は40代!(物凄く若く見えた)で山小屋の仕事が終わると世界各地を自転車で走り回ってるらしい。旅好きの彼女と意気投合し、最後は記念写真まで撮っていた。笑
その後、一日目に通りすぎた鏡平山荘に到着!あいかわらず、午後はガスが出て鏡池からの槍は見えない。夜はばんちゃんとシンさんとモンハンの話で盛り上がる。僕がPSP持ってくるのを忘れたのが少々痛い。彼女が山にいるのに何だこの人達はと笑っていた。
明日はとうとう下山。名残惜しすぎる…。
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